こんにちは!
今回は革(タンニン鞣し)のコバ(切断面)の磨き方について書いてみたいと思います。
基本的にはトコノールのような処理剤を断面に塗り、コーンスリッカーで磨くという形になりますが、ひと手間加えることで仕上がり具合が大きく変わってきます。
目次
ヤスリ掛けの効果
ヤスリ掛けがとても大切になります。
最初にまずヤスリ掛けしたものと、していない物との比較をしてみます。

革厚1.1㎜の薄い革を使用しました。
革包丁で切っただけの状態です。この革の左右半々で比較してみます。

このトコノールを塗ると、毛羽立ちを押さえられ革の断面がツルツルに仕上がります。

革の右半分から磨いていきます。
トコノールを塗りました。

撮影しやすくレーシングポニーで挟んでいますが、普段は手持ちで磨いています。

コーンスリッカーで磨いた後に、乾いた布で磨きました。
右側はこれで終わりです。
次は左側をヤスリ掛けして仕上げていきます。

まず筆でコバに水を染み込ませます。
この筆で水を染み込ませてから磨く技法はyoutubeチャンネル「レザークラフト塾」のじゅんさんが紹介してくれていた方法です。
中々キレイに仕上がらなかったコバ磨きが一気にレベルアップしました(^-^)
水をつけることで、乾いているときに研磨されづらい凹凸も磨けるようになります。

400番のヤスリをルーターに取り付けて磨いています。
このあと、トコノールをつけて磨く工程は同じです。

左がやすりをかけた物。右がかけなかった物です。
色が濃くなって良い感じになったとおもいます( ◠‿◠ )


分かりづらいのでアップで撮ってみました。
ヤスリをかけたほうが、密になって堅牢な感じになり(実際に固くなる)、ヤスリ掛けしていないほうは繊維に隙間があるように見えます。
もっと艶を出したい場合にはもう一度同じ工程を繰り返すとより輝きます。
ちなみに120番位のヤスリだとやはりキレイに仕上がりませんでした。
細かい目のヤスリを使うのがポイントです。
張り合わせたコバの磨き方

基本は先ほどの方法と同じです。
張り合わせた場合には凹凸を革包丁で整えておきます。
包丁でやりづらい位の凹凸ならヤスリ(120番位)で整えます。

丸みのあるコバにしようと思いますので、裏表共にヘリ落としで角を落とします。

ヘリ落としで削った状態。

ヤスリ(120番)で成型します。

丸く成型します。

水を染み込ませます。

ヤスリ(400番)で磨きます。

ツルツルになってきました。

トコノールを塗ります。

コーンスリッカーで優しく磨きます。
強く磨くとコバの形が崩れてしまうので注意です(・ω・)ノ

布で磨きます。

艶やかになりました( ◠‿◠ )

ここぞ!というコバの仕上げはコバワックスがオススメです。

ワックスを軽く擦って、ライターやアルコールランプでサッと炙りワックスを溶かします。
最後はTシャツの端切れ等で磨いて完成です。

バッチリきれいなコバになりました(^-^)
ルーターはオススメです!
裁断→ヘリ落とし→粗削り(120番)→仕上げ研磨(400番)→トコノール&ワックスの手順でとりあえずはキレイに仕上げられると思います。
難点はヤスリ掛けの工程にとても時間がかかる所でしょうか。
レザークラフト長く楽しめそうでしたらルーターは必ず買って良かったと思うと思います。私はヘビーユーザーです。
私はコバ磨きの質、スピード共にレベルアップできました(^^)b
また、コバ磨き意外の用途にも色々と便利だったりします。木工の時のビス穴開けや金属磨きなどなど・・・
オススメでっす(^^)b